大阪の五ツ星お米マイスター『れいこ』のブログ

大阪市都島区のこだわりのお米屋さん&お酒屋さんに嫁いだ子育中のオカン れいこが、お米のあれこれを綴ります

とあるお米との運命の出会い。物語も、炊き方も、知れば知るほど美味しいごはん

Sponsored by パナソニック


五ツ星お米マイスターのれいこです。新米の秋も本番!この時期、お客様からよく聞かれるのがオススメのお米。今日はわたしの推し米とお米の楽しみ方をご紹介します。

f:id:blog-media:20190930204510j:plain:w500

<目次>

「炊飯器から、ごはんが消えた!」事件

ある日の晩、炊飯器から忽然とごはんが消えたことがありました。

うちでは、翌日の朝食用のごはんも見越した量を毎晩炊飯するのですが、夕食を終えて一息つき、炊飯器を開けてみると…ごはんが雀の涙ほどに!

繰り返される日常の中に突如起こったショッキングなできごと、そう…その時、炊いていたお米こそが、これからご紹介するお米。島根・隠岐で収穫される「島の香り 隠岐藻塩(もしお)米 特選きぬむすめ」でした。

f:id:blog-media:20190930204429j:plain:w500

出会いは、事件の一年ほど前。「地元の藻塩を使った塩水を撒いて作られる、美味しいお米がある」とお聞きしたのがきっかけでした。

塩といえば、ミネラルが豊富など良いイメージの反面、「塩害」といった言葉もあるように、ひとつ間違えれば作物を枯らしてまう諸刃の剣。どんなお米なんだろうと気になって、米屋でもある、わたしたちのお店に仕入れてみることにしたのです。

そして、届いた袋を開けてみると…程よい透明感にべっ甲の色彩、美しく揃った粒が印象的な玄米が顔を出したのでした。

「早く食べてみたい」。はやる気持ちを抑えて精米し、炊飯。ワクワクしながら蓋を開けた炊飯器の中には、透明感とツヤを併せ持ち、一粒一粒がおどるように炊きあがったごはんが!期待に胸が膨らまないはずがありません。

お米マイスターでもある相方さん(夫)と、さっそく試食をしてみると…。ぎゅっと詰まったお米の旨味と甘味のバランスが絶妙。粒感がよく、ややしっかりめながらも、もっちりとは違う軽快な弾力が小気味よい。喉を通る時にふっと抜ける香りが上品な甘味を帯びていて、なんとも幸せなフィニッシュを感じさせてくれました。「昔ながらの美味しい」が、口に広がる!

当時、時流のお米に好みのものが見つからずガッカリしがちだった相方さんの顔が、久しぶりにほころんだ夕食でもありました。

さて、ここでクイズをひとつ。ごはんを忽然と消し去った犯人とは?

そうです。他でもない相方さんでした 笑。呑むのも仕事?の相方さんにとって、ごはんは主食というより仕上げの一品。なので、いつもは軽~く一膳食べれば良い方。それが、釜底が見えるほどおかわりをするなんて!わたしにとっては、平成最大級のセンセーショナルなできごとでした。

島の人々の想いから生まれたお米と、テロワール

不思議なご縁で2019年の夏、「島の香り 隠岐藻塩米 特選 きぬむすめ」の生産地である隠岐の島へ行けることに!

f:id:blog-media:20190930204417j:plain:w500

わたしの住む大阪から直行便の飛行機に乗って一時間足らず。まずは、その意外な近さに驚きました。

皆さんにとって、隠岐の島にはどんなイメージがありますか?教科書でもお馴染みの後鳥羽上皇などが流された流刑の島……なんてイメージをわたしも少し持っていましたが、案内をしてくださったJAしまね隠岐地区本部の方のお話で、そんな先入観がガラリと変わりました。

安倍晴明でも知られる陰陽道。その方位学によると、隠岐は都からみて素晴らしい吉方位だそう。占いと政治が密接だった古の時代に、罪人といえども“最大級の敬意を払って選ばれた流刑地隠岐だった”という説があるそうです。

f:id:blog-media:20190930204441p:plain:w500

隠岐の山海の幸は、皇室の祭礼に献上する譽れにあずかるなどの“縁起物”としても珍重されてきた歴史からも、隠岐の島はパワースポットとして一目を置かれた存在であったことがうかがい知れます。

また、様々な文化の流入とともに独特の文化が育まれた隠岐は、その生態系も独特でした。

f:id:blog-media:20190930204354j:plainf:id:blog-media:20190930204501j:plain
f:id:blog-media:20190930204421j:plainf:id:blog-media:20190930204404j:plain

北海道の植物と沖縄の植物が同じ場所で生育していたり、なんと氷河期の植物までもが共存していたり。その魅力は、地質遺産とも言われるジオパークの中でも、世界規模の「ユネスコ世界ジオパーク」にも認定されています。

さて、隠岐の島の素晴らしさを語ったところで、今回の旅の目的は、そんな隠岐の島で育った「島の香り 隠岐藻塩米 特選 きぬむすめ」のキーワードとも言える“藻塩”を溶いた水の散布を見に行くこと!

f:id:blog-media:20190930204358j:plainf:id:blog-media:20190930204506j:plain
f:id:blog-media:20190930204425j:plainf:id:blog-media:20190930204514j:plain

散布に使われる藻塩は、“藻塩仙人”と呼ばれる方が丹精込めて作られたお塩で、1tの海水とアラメ(海藻)を伝統的な平釜に移し、薪の直火で10日間煮詰めて作られます。そして、その10日間でできる藻塩は、たったの20kgです。

f:id:blog-media:20190930204348p:plain:w500

夏の熱気と炎の暑さにも負けず、過酷な環境の中で仙人が手がけた藻塩は、まさに隠岐の海の結晶。アラメを存分に使った藻塩は、赤茶色くて濃厚です。初めて舐めた時には、海を丸ごと口に含んだような深い味わいに、思わず言葉を失いました。「島の香り 隠岐藻塩米 特選 きぬむすめ」を作るときは、この希少な藻塩を水田に撒くのです。

f:id:blog-media:20190930204445j:plainf:id:blog-media:20190930204407j:plain

ただ撒くといってしまえば簡単ですが、扱うのは諸刃の剣にもなり得る“塩”。生産者の方々が適量と言える数値を掴むまでには勿論失敗もあったそうで、あの美味しさはたくさんの試行錯誤の賜物だったと改めて知りました。

海の風が霧になって舞い降りる、大地の豊富なミネラルを根から。そして、隠岐の海の結晶“藻塩”に含まれる上質なミネラルを葉から。隠岐の恵みを吸い込んだ稲は、適度な塩のストレスを恩恵に変えて、あの食感と味わいを生み出すのだと言います。まさに唯一無二のお米。

最近では、島根大学との共同研究も始まったとのこと。冷めても美味しい由縁や栄養価の分析など、科学的なアプローチから発見されるお米の魅力も、これからは楽しみの一つになりそうです。

「島の香り 隠岐藻塩米 特選 きぬむすめ」の最新情報やこれまでの足跡はFacebookページで発信されているので、ぜひ、ご覧ください。

f:id:blog-media:20190930204434p:plain:w500

ワイン業界には、フランス語が語源になっている「テロワール」という言葉があります。日本語の近しい意味としては「場所」「気候」「土壌」など風土にまつわる言葉があげられます。ワインの原材料になるブドウは土壌の影響を特に受けやすい果物だけに、ワインの個性を語るのにかけがえのない要素として「テロワール」という言葉が生まれたのかもしれませんね。

これは、お米を語る上でもとても大切な要素だと思います。「島の香り 隠岐藻塩米 特選 きぬむすめ」は、まさに「テロワール」を感じるお米でした。

ブドウの個性が「テロワール」の影響で変わるように、お米の個性もまた「テロワール」の影響で変わったりします。同じ品種…例えばコシヒカリでも、産地や、もっと言えば、同じ生産者さんでも田んぼの一枚一枚で印象の違うお米になることがあります。

うちのお店で言えば、北から順に山形、新潟・魚沼、新潟・佐渡、富山、福井のコシヒカリをレギュラーで置いていますが、やはり食感や味わいが繊細に異なります。

嫁いだ頃は、何種類ものコシヒカリを目の当たりにして、頭の中を「?」が駆け巡ることもしばしばでしたが、勉強してみると面白くて!テロワールを感じながら食べてみると、産地を旅をしているような感覚で、なかなか楽しいものですよ。お近くにお米屋さんがあったら、ぜひ、産地のことも色々聞いてみてくださいね。

ドキドキ 炊飯テインメント!

気になるお米や好みのお米を見つけたら、次はいよいよ炊飯!お米を研いで炊飯器にセットして、炊き上がりのアラームが鳴るまでのあの待ち遠しい感じ。そして、蓋を開けるときのドキドキ感といったら!

ごはんを「炊く」と言ってしまえば一言ですが、この炊いている間に炊飯器の中では「煮る」「蒸す」「焼く」といった3つの過熱が絶妙なタイミングで行われています。

それをスイッチ一つで叶えてくれるのですから、炊飯器はまさに魔法の箱!お料理や気分に合わせたお米などを気軽に試せるのも炊飯器の魅力ですよね。

f:id:blog-media:20190930204411p:plain:w500

朝はさらりと喉越しの良いお米とか、今日は揚げものだからモッチリしっかり系のお米にしてみようとか。因みに「島の香り 隠岐藻塩米 特選 きぬむすめ」を食べる時のわたしのお気に入りの組みあわせは、脂の乗った魚の塩焼き!また、お米屋さんでは1kgからお米を購入できるお店も多いので、少量で色々と買い置いて変えてみるのもおすすめです。

炊飯器で「おいしく炊く」ために! お米の保存方法と釜のお手入れ

せっかく選んだお米なら、なおさら美味しく食べたいですよね。実は炊飯器で炊く前にできる「美味しく炊く」為の簡単なコツがいくつかあります。ポイントは「冷整と猛熱のあいだに」。平成の名作にそんな小説がありましたよね。ちょっと語呂を拝借してみました 笑。

まずは「冷整」。これはわたしが作った造語ですが、炊く前に大切なのは“冷”。まずは保存のお話です。お米の中でも精米したお米は、精米したその時からお米自体に酸化が始まっています。お米は生鮮食品。保存方法を誤ると、美味しさの劣化が急速なスピードで進んでしまいます。

f:id:blog-media:20190930204449p:plain:w500

おすすめなのは、チャック付きの保存袋などを活用して、冷蔵庫の野菜室へ入れる保存方法。野菜室の温度や湿度は、お米を保存するのにも丁度よく、ぜひとも活用していただきたいところ。チャック付きの保存袋なら野菜室の中でも隙間に入れやすいですし、また、空気を抜くことで酸化の速度を和らげるのにも役立ちます。

ただし、お米は匂いを吸収しやすいので、匂いのきつい野菜や食品の近くに置かれないことをおすすめします。

“冷”で言えば、お米を炊くときの水も、ウォーターサーバーや冷蔵庫で冷やした水を使うのがお勧め。冷水で炊くほうが沸騰するまでに時間がかかる分、お米のデンプンの糖化が進んで、甘味や粘りのあるふっくらとしたごはんに炊き上がります。

冷たい水というと、氷を釜に入れるお話をお聞きすることがあるのですが、これはおすすめしません。急いでいる時など、氷を活用してお水を冷やす分には良いのですが、釜に氷を直接入れてしまうと水分量が不安定になったり、炊きムラの原因になることも考えられるので、しない方が得策だと思います。

そして、残りの「猛熱」はといいますと、ここは炊飯器への頼みどころ。と、いうのもふっくらとしたごはんを炊くのには、激しい水の対流でお米を浮かし動かしてやることがポイントになります。猛々しい炎にも似た熱加減でお米がおどるほどに沸騰させて立ててやることが大切なんです。炊飯器を選ぶときにはメーカーさんのこの辺りのこだわりを調べてみるのも良いですね。

本当は「お米を研ぐ」お話や、最後の大切な仕上げ「ほぐし」 のお話もしたいところなのですが、今回はボリュームオーバー になりそうなので、またいつか違う機会に。

さて、お待たせしました⁉︎「お尻」のお話。ここで言う「お尻」とは、釜の底のこと。現在の炊飯器は一般的に、釜の底が触れる本体部分に熱を感知するセンサーが付いていて、熱の変化を読み取りながら炊飯のプログラムを進めていきます。

例えば、釜底の外側が汚れていたり、釜と本体の間に気づかないうちに滑り込んだごはんなど、異物が入り込んでいたりすると正しく温度が読み取れず、美味しく炊き上がらない原因になったりします。炊く前には一度チェックして見られることをおすすめします。

みんなちがって、みんないい

f:id:blog-media:20190930204454p:plain:w500

今回わたしは「島の香り 隠岐藻塩米 特選 きぬむすめ」をご紹介させていただいたのですが、もっと違った感じのお米の方がタイプという方もいらっしゃるかもしれません。好みのお話ですもの。正解も間違いもなくて当然。数あるお米の中で “美味しい”と感じられるお米を見つけられたなら、それはきっと運命の出会いです!味わったり、頰ばったり。その幸せを思いっきり満喫したいですね

さてさて、現在、はてなブログさんでは“パナソニック 炊飯器×はてなブログ お題キャンペーン”を開催中。「わたしの推し米」をテーマにしたブログを募集されているそうです!

皆さんの「推し米」…それはつまり、運命のお米のお話が集まるということ。未だ出会ったことのないお米にブログを通して出会えるかも!と、わたしも興味深々です。

これはまさに、皆さんで一緒につくる“素敵”のビッグデータ。ぜひぜひ、書いて、読んで「実りの秋」を楽しみましょう!


パナソニック炊飯器「Wおどり炊き」×はてなブログ特別お題キャンペーン #わたしの推し米

パナソニック炊飯器「Wおどり炊き」×はてなブログ特別お題キャンペーン
by パナソニック

はてなブログでは、パナソニックと共同で特別お題キャンペーン#わたしの推し米を実施しています。この記事は、その一環としてれいこさんに執筆いただいたスポンサードコンテンツです。本記事およびキャンペーンについてのお問い合わせは、はてなサポートのお問い合わせフォームからご連絡ください(はてな編集部)。